今回は、あるお客様とのお電話でのやり取りをご紹介いたします。
「針葉樹合板にリバースワックスを塗りたい」というご相談から、実際の塗り方のポイントまで、詳しくお話をさせていただきました。
お客様からのご質問
「リバースワックスって、木の上に“膜”をつくるんですか?」
はい、リバースワックスは木材表面に膜をつくることで、汚れや水分から木を守る役割を果たします。
「塗りたいのは針葉樹合板なんですけど、表面が毛羽立ってて、ささくれもあるんです。そのまま塗っても大丈夫ですか?」
見える場所(仕上げ面)に使う場合は、ペーパー(サンドペーパー)掛けをして表面を整えておくのがおすすめです。
毛羽立ちやささくれがあると、見た目が悪いだけでなく、指などに刺さることもあるため、やはり処理しておいた方が安全かつきれいに仕上がります。
ペーパー掛けのコツと塗り方
「ペーパーはどのくらいかければいいですか?」
ささくれがなくなる程度で大丈夫です。
その後、削りカスを濡れ雑巾できれいに拭き取り、しっかり乾燥させてからワックスを塗ってください。
「何回くらい塗った方がいいですか?」
3回塗りがおすすめです。
例えばクッションフロアに使用される方も3回塗りをされていますが、それにより、万が一水をこぼしても軽く白くなる程度で、時間が経てば元に戻るほどになります。
「ペーパーは何番くらいがいいんですか?手元には120番があります」
目安としては300番前後がベストです。
120番だとささくれはしっかり落とせますが、粗いぶん、塗った際に“目”を拾いやすくなります。仕上がり重視なら、より細かいペーパーを選んでみてください。
ペーパーには、目の細かさによって番号が付いています。数字が小さいほど目が粗く、大きいほど細かくなっていきます。
サブロク板のような大きな合板には…
「合板のサイズはサブロク(3尺×6尺)です」
このサイズになると手作業でのペーパー掛けは大変です。
もし可能であれば、**電動サンダー(円運動タイプ)**の使用をおすすめします。業者さんがよく使う「円形に回転するタイプ」は、効率が良く、ムラも出にくいです。
一方で、上下に動かす直線タイプをお持ちの方もいらっしゃいますが、ペーパーがズレやすかったり、作業時間がかかることもあるため、作業性を考えるなら「円運動型」の方が向いています。
まとめ
針葉樹合板は柔らかく加工しやすい反面、毛羽立ちやすい素材でもあります。
リバースワックスの性能をしっかり活かすためには、「下地処理」が仕上がりを左右する大事なステップになります。
古い木材も、新しい合板も、リバースワックスで心地よく生まれ変わらせたい。
そんな方のために、今後もこうした実例をもとに、分かりやすくお伝えしていきます。
「これってどうなの?」という素朴なご質問も、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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