事業内容

リバース工法とは

心身ともに健康でいられる
空気環境づくり

リバース工法の特長

リバース工法は室内の床、壁、天井の下地材となる石膏ボードや接着剤、塗料等にリバース溶液を塗布したり、混ぜたりすることで室内空気環境を整えます。
「特別な機械が必要なのでは?」「特殊なことをするのでは?」と思われるかもしれませんが、どちらも必要ありません。
住宅の基礎コンクリートや木材、壁等の下地となる合板や石膏ボード、フローリング等に「リバース溶液を添加して作られた資材」を塗布していただくだけです。
詳しい施工内容については「リバース工法施工方法のご案内 新築住宅の場合」のページをご覧ください。

※リバース溶液については「事業内容」ページをご覧ください。

1. 有害化学物質の分解・低減によるシックハウス対策
  • ホルムアルデヒド等の測定対象化学物質を含む7項目で濃度指針値をクリア
  • TVOC(総揮発性有機化合物)の低減…大学の協力により100棟検査を実施、その9割でTVOC400μg/m3をクリア

リバース工法で施工する(リバース溶液を添加して作られた建築資材を使う)ことで、室内に発散している有害化学物質が分解低減され、安心して暮らせる空気環境が保たれます。
表1、表2はリバース工法採用の室内空気分析結果です。
シックハウス症候群の原因の1つとされるホルムアルデヒドは指針値100μg/m3に対して、表1は7μg/m3、表2では10μg/m3と共に大きく下回り、有害化学物質が低減されたことを示しています。その他の物質の数値もそれぞれ指針値より低くなっています。
また、表1、表2いずれの物件もTVOC(総揮発性有機化合物)は暫定目標値の400μg/m3を下回っています。

表1 リバース工法採用の室内空気分析結果
測定日 2008年10月20日
空気採取時刻 16:50~17:20 窓開放時刻 8:00~11:40
DNPH捕集量 68.3リットル TENAX捕集量 4.65リットル
室内温度 26.3℃ 室内相対湿度 38.2%
物質名 単位 測定結果 指針値 温度補正値
アルデヒド類 ホルムアルデヒド μg/m3 7 100 7
ppm 0.0059 0.080 0.0060
アセトアルデヒド μg/m3 9 48
ppm 0.0048 0.030
VOC類 トルエン μg/m3 10.2 260
ppm 0.0027 0.07
キシレン μg/m3 2.1 870
ppm 0.0005 0.199
パラジクロロベンゼン μg/m3 0.5 240
ppm 0.0001 0.04
エチルベンゼン μg/m3 1.8 3800
ppm 0.0004 0.870
スチレン μg/m3 2.4 220
ppm 0.0006 0.040
揮発性有機化合物量
(TVOC)
μg/m3 171.2 400
アルデヒド類捕集器具 Waters製 DNPH XPoSure Aldehyde サンプラー
アルデヒド類定量方法 溶媒抽出―高速液体クロマトグラフ法
VOC類捕集器具 スペルコ製 TENEXTA 捕集管(Gestel加熱脱着用)
VOC類定量方法 加熱脱着―ガスクロマトグラフ質量分析法
表2 リバース工法採用の室内空気分析結果
測定日 2008年11月18日
空気採取時刻 14:30~15:00 窓開放時刻 9:00~14:00
DNPH捕集量 55.6 リットル TENAX捕集量 4.17リットル
室内温度 22.0℃ 室内相対湿度 45.0%
物質名 単位 測定結果 指針値 温度補正値
アルデヒド類 ホルムアルデヒド μg/m3 10 100 13
ppm 0.0078 0.080 0.0106
アセトアルデヒド μg/m3 11 48
ppm 0.0062 0.030
VOC類 トルエン μg/m3 36.9 260
ppm 0.0098 0.07
キシレン μg/m3 3.3 870
ppm 0.0007 0.199
パラジクロロベンゼン μg/m3 1.3 240
ppm 0.0002 0.04
エチルベンゼン μg/m3 4.2 3800
ppm 0.0010 0.870
スチレン μg/m3 4.3 220
ppm 0.0010 0.040
揮発性有機化合物量
(TVOC)
μg/m3 358.8 400
アルデヒド類捕集器具 Waters製 DNPH XPoSure Aldehyde サンプラー
アルデヒド類定量方法 溶媒抽出―高速液体クロマトグラフ法
VOC類捕集器具 スペルコ製 TENEXTA 捕集管(Gestel加熱脱着用)
VOC類定量方法 加熱脱着―ガスクロマトグラフ質量分析法

図1は同一建物内で、リバース工法採用の有無による空気環境の分析結果です。グレーの棒グラフは、対象化学物質の濃度指針値を示し、オレンジのグラフはリバース工法施工を行った室内、ブルーのグラフは行っていない室内の化学物質の濃度を表しています。※物件完成時空気採取。
リバース工法施工を行ったオレンジのグラフは、すべての化学物質の指針値を下回っていることを示しています。

図1

さらに図2はリバース工法の完成時と、同室内の約4か月経過後の室内空気環境の分析結果を比較したものです。
持ち込み家具の影響でトルエン等数値の上がったものもありますが、おおむね指針値を下回っています。アルデヒド類はさらに数値が下がっています。

図2

この他にも多くの室内空気分析を行っております。
その他の分析結果については「実験データ」ページをご覧ください。

2. 生活臭を分解する消臭効果

リバース工法で施工したお部屋では、建材から発散する有害化学物質の臭いはもちろんのこと、お部屋にこもる生活臭(調理・ペット・トイレ等)も分解低減し、さわやかな空気環境を保ちます。
下のグラフは、リバース工法資材(リバースコート、リバースでん粉糊、リバースワックス)の消臭試験結果です。
臭いの要素であるアンモニア(アルカリ性)と酢酸(酸性)の双方に消臭効果があることを示しています。

リバースコート消臭データ
アンモニア消臭データ
酢酸消臭データ
リバースでん粉糊消臭データ
アンモニア消臭データ
酢酸消臭データ
リバースワックス消臭データ
アンモニア消臭データ
酢酸消臭データ
リバース工法施工棟比較実験
タバコ消臭データ
3. 酸化抑制効果

過剰発生した活性酸素が酸化や老化、そして様々な病の元になっているということは、近年多くの医療関係者の情報やマスコミ、書籍等で知られるところですが、活性酸素の発生原因として挙げられる主なものは下記の通りです。

  • 「呼吸したとき(エネルギー代謝の過程でわずかに発生)」
  • 化学物質が体内に取り込まれたとき
  • 「過度のストレス状態にあるとき」
  • 「激しい運動をしたとき」
  • 「ウイルスに感染したとき」
  • 「油や添加物を含む食物を摂取したとき」

このように、化学物質も活性酸素の過剰発生の原因の一つです。
「人間は一日に空気を15kg~20kg程取り入れている」といわれるほど、空気は人間にとって重要なものです。

リバース工法で施工することで、空気中の室内有害化学物質を分解・低減し、呼吸等によって化学物質を長時間取り込んでしまうのを減らすことが可能になります。

人間の免疫力は23時頃から午前4時頃が一番上がると言われていますが、有害化学物質が多い空間では、逆に室内有害化学物質に大量に暴露することで、免疫力が低下し、酸化や老化が更に加速されます。

リバース工法ではこの室内有害化学物質を分解・低減させる(実験データへ)とともに、臭気や湿度といった空気環境を整えることにより、環境から受けるストレスの低減になり、結果として活性酸素の発生を減らすことが可能で、酸化を抑制することにつながります。

リバース溶液の酸化抑制効果については<鉄筋の錆実験><クリップの酸化抑制>で社内検証しております。

4. 帯電防止

帯電とは、電気を溜めこむことを指します。2つの物質が接触したり、擦れ合ったり、剥離したりしたとき、それぞれの物質はプラス(+)またはマイナス(-)に帯電します。
電気を通しやすい物質では溜まった電気を逃がすことができますが、電気を通さない物質は電気を逃がすことができずに電気が溜まっていきます。この溜まった電気を静電気と呼びます。

静電気を逃がすためには湿度を上げると良いとされています。
気温25℃以下、湿度20%以下になると静電気は発生しやすくなり、反対に湿度が65%を超えると静電気は発生しにくく(発生しても自然に空気中に逃げていきやすく)なります。
水は電気を通すので、水分が物質の表面に多くあると、物質に発生した静電気をすばやく分散してくれるため、静電気が溜まりにくくなります。

プラスチック製品等の帯電防止のために加えられている帯電防止剤の成分は、石けんや洗剤等にも使われる界面活性剤が一般的です。
石けんや洗剤で洗って油汚れが落ちるのは、界面活性剤が本来混ざらない油と水を混ざりやすくするはたらきを持っているからです。界面活性剤には水になじむ部分と油になじむ部分があり、この水になじむ部分が空気中の水分を吸い寄せることで、物質の表面に水の膜のようなものを作り、電気を逃がしやすくします。

リバース工法に使用するリバースコート専用珪藻土は、焼成していないため結晶シリカの含有量が0.2%以下と低く、珪藻土の特徴である細かい孔(穴)がほとんど破壊されず保たれているため、この細かい孔に水分をうまくため込むことができ、吸放湿性能が十分に発揮されます。
リバースコート専用珪藻土については こちら

界面活性剤が空気中の水分を吸い寄せるのと同じように、珪藻土は細かい孔に水分を取り込んで水分を保持し、また、放湿性能により湿気の少ないときは放湿するため、帯電防止にも効果が期待できます。

※珪藻土を含まないテラパック等の製品についても社内実験を行ったところ、帯電防止効果を有することが分かりましたが、この理由については今後随時検証を行ってまいります。

5. 省エネ
省エネ効果=(主に)リバースコート専用珪藻土のはたらき

珪藻土は超多孔質で、微細な孔が多くあり、空気層を持っているために断熱性能や吸放湿性能に優れています。
珪藻土は、採掘されたあとに処理され、乾燥品、焼成品、融剤焼成品の3種類の製品となります。国内ではその多くが高温処理され、焼成珪藻土と呼ばれます。
焼成された珪藻土は特性である孔が破壊され、調湿性能等の性能が低下しますが、リバースコート専用珪藻土は500℃の低温乾燥で製造することで、孔も保たれ、珪藻土本来の性能を発揮することができます。

夏の場合
リバースコート(リバースコート専用珪藻土)の調湿効果により、体感温度がマイナス3℃~最大マイナス6℃になります(ミスナールの体感温度の計算式による)。 実験ページへ
人は汗をかくことで、汗が蒸発する際の気化熱で皮膚の表面から体温を奪い、体温調節をしています。空気が乾燥して湿度が低いときは汗が蒸発しやすいので、体から熱が奪われて涼しく感じますが、ジメジメして湿度が高いときは汗は蒸発しにくく、気化熱も小さいため、体温が下がりにくくなり暑く感じます。
冬の場合
外気温が低い環境下でも、発泡スチロールに手を置くとあたたかく感じますが、これは発泡スチロールが空気を含んでおり熱伝導が低い(熱が伝わりにくい)ため、自らの熱が跳ね返ってあたたかく感じるのです。
リバースコート専用珪藻土は孔が多く、空気含有量も多いため、リバースコートを施工した壁面と空間が発泡スチロールの例と同様の現象を起こし、熱が逃げにくくなります。

空気環境の重要性

私たちが毎日体内に取り入れている物質量を100とすると、そのうち室内空気は57%を占めています。

食べ物や飲み物に気を使っている方はたくさんいらっしゃると思います。体に良くないとされる食べ物や飲み物は、意識すれば取り入れるのを避けることができます。

しかし、空気はどうでしょうか? 人間が生きていくためには欠かすことができず、「空気を吸わない」というわけにはいきません。

空気がこれだけ多くの割合を占めていることからも、多くの時間を過ごす住まいの室内空気が大切だということを感じていただけるのではないでしょうか。

住まいづくりで最も大切なことは、家族が健康で安心して暮らせることです。
住まいを設計する段階では、きっとワクワクしながら「こんな間取りが良いな」「どんな設備機器を入れようか」といったことを考えると思いますが、間取りや設備機器の充実と同じように、「空気環境」についても考えてみてください。

シックハウス症候群について

室内空気が人間に与える影響として代表的なものに「シックハウス症候群」が挙げられます。

シックハウス症候群とは、建材や家具等から発散する化学物質による室内空気汚染に由来する健康被害の総称です。

「シックハウス」は直訳すると「病気の家(病んでいる家)」ですが、どのような意味で病んでいるかというと、室内の空気が汚れているとの意味で病んでいるということです。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状としては、目の痛みやかゆみ、鼻水・鼻づまり、頭が痛いなど、非常に多岐に渡り、その症状は個人差も大きいです。

また、不定愁訴と言われるような、本人にしか自覚できない症状が多く、自律神経失調症や更年期障害、風邪、精神疾患などと間違われてしまうこともよくあります。

シックハウス症候群が問題化してきた背景
1. 住環境の変化による建築物の気密の向上、換気の不足
昔の住まいは通気性がよかったために室内の空気が汚れにくい環境にありました。一方、現代の住まいは、省エネルギーの観点から気密性、断熱性が高められ、冷暖房が効きやすくなり住みやすくなりましたが、その反面、しっかりと換気をしないと空気が汚れてしまうリスクが高まりました。
2. 建材の高機能化・高性能化による多様な化学物質の使用
昔の住まいでは、無垢の木材に土壁、畳や障子といったように草、土、紙などの天然素材が用いられていました。しかし、現代の住宅建材では、強度を高める接着剤、燃えにくくする難燃剤、長持ちさせる防腐剤や防かび剤といったように、性能を高めるために様々な化学物質が使われています。
シックハウス症候群の要因となる化学物質

シックハウス症候群の要因となる化学物質は、ホルムアルデヒド・アセトアルデヒドというアルデヒド類、そしてトルエン・キシレン等のVOC(揮発性有機化合物)です。

これらの物質が人の粘膜を刺激したり神経を傷つけたりすることで、シックハウス症候群の様々な症状が現れます。

VOCとは「Volatile Organic Compounds」の頭文字を取ったもので、常温でも空気中に気化しやすい有機化合物を意味します。

ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドはトルエン・キシレン等よりも大変揮発しやすいため、VVOC(Very Volatile Organic Compounds / 高揮発性有機化合物)といってトルエン・キシレン等のVOCと区別されています。

アルデヒド類、VOCは常温でも気化し続けるため、空気中に放散されて室内の空気を汚していき、人の粘膜を刺激したり神経を傷つけてしまいます。

厚生労働省では、ホルムアルデヒド等を含む13の化学物質について室内濃度の指針値を定めています。

室内濃度指針値とは、「現時点で入手可能な毒性に係る科学的知見から、ヒトがその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値」(厚生労働省 シックハウス[室内空気汚染]問題に関する検討会中間報告書より)を意味します。

揮発性有機化合物 室内濃度指針値 主な用途
ホルムアルデヒド 100μg/m3(0.08ppm) 接着剤、防腐剤
アセ卜アルデヒド 48μg/m3(0.03ppm) 接着剤、防腐剤、アルコール、タバコ煙等
トルエン 260μg/m3(0.07ppm) 内装材等の施工用接着剤、塗料等
キシレン 870μg/m3(0.20ppm) 内装材等の施工用接着剤、塗料等
エチルベンゼン 3800μg/m3(0.88ppm) 内装材等の施工用接着剤、塗料等
スチレン 220μg/m3(0.05ppm) 断熱材等
パラジクロロベンゼン 240μg/m3(0.04ppm) 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤
テトラデカン 330μg/m3(0.04ppm) 灯油、塗料等の溶剤
クロルピリホス 1μg/m3(0.07ppb)
小児の場合
0.1μg/m3(0.007ppb)
シロアリ駆除剤
フェノブカルブ 33μg/m3(3.8ppb) シロアリ駆除剤
ダイアジノン 0.29μg/m3(0.02ppb) 殺虫剤
フタル酸ジ-n-ブチル 220μg/m3(0.02ppm) 塗料、接着剤、プラスチック等の可塑剤
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 120μg/m3(7.6ppb) 塗料、接着剤、プラスチック等の可塑剤
TVOCという考え方

TVOCとは、Total Volatile Organic Compoundsの頭文字を取ったもので、「総揮発性有機化合物」を指します。

前述の通り、13の物質については濃度指針値が設けられましたが、13物質が指針値以下であればその空気は安全といえるでしょうか。

実際にはこの13物質以外にも複数のVOC(揮発性有機化合物)が存在しており、他のVOCについても指針値を決める必要がありますが、それには多大な時間がかかることなどから、VOC全体(TVOC)としての空気中濃度の目安を示し、個別のVOC指針値を補足しようということになりました。

VOCによる汚染を全体として低減させ、快適な空気環境を実現するための個別のVOC指針値を補完する指標として、400μg/m3という暫定目標値が設定されました。

F★★★★建材を使用すれば大丈夫?

F★★★★は「エフ・フォースター」と読み、F★★★★の「F」はホルムアルデヒド(formaldehyde)の頭文字を取ったものです。

2003年に行われた建築基準法の改正でシックハウス対策が盛り込まれ、ホルムアルデヒドを含む建材の使用が制限されることになりました。

ホルムアルデヒドの発散量に応じて、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の面積に制限を設けるというものです。

建材はホルムアルデヒドの発散が少ない順にF★★★★、F★★★、F★★と等級づけられ、F★★★★の建材は制限なしに使用できますが、F★★★、F★★の建材は使用面積が制限されることになりました。

しかし、建築基準法の規制対象になっているのはホルムアルデヒドだけであり、他の化学物質は対象になっていません。
F★★★★建材を使い、ホルムアルデヒドの発散が少なくても、他の化学物質の発散も少ないとはいえないため、低ホルムアルデヒドであるだけでは、シックハウス対策は万全とまでは言い切れないのです。